前回(9月第2回)でもお話ししましたが、勉強のできる生徒、出来るようになっていっている生徒を見ていると「自分の勉強の仕方」が出来てきています。
よく「勉強の仕方がわからない」といわれますが、これの多くは「勉強のルーティーンが出来ていない」ということだと考えられます。
そして、この「勉強のルーティーン」は決して難しいことではありません。
今回は、勉強のルーティーンの英語について話をしましょう。
英語で点数を取れるようになるには大きく「単語」の暗記と「文法」の理解の2つの要因にあります。
英語が苦手な人は、「まず単語から」と言われるように「単語」が覚えられていなければ何も始まりません。
かといって、英単語の暗記ばかりやっていてもそれは辛く苦しい道のりなので、なかなかやる気になりません。
そこで「英単語はテスト形式で覚えろ!」ということをわたしは推奨します。
英単語は、学校の教科書を中心に覚えていく必要があります。自分で学校の教科書から「わからない単語」(新出単語ではなく、過去に習った単語でもわからないものは全部)を抜き出してテストを作るのがいいでしょう。
または、最近は教材もありとあらゆるものが出版されています。本屋さんでも学校の教科書に合わせた単語がまとまっているものもありますし、塾に通っている人は、塾には必ず単語用の教材がそろっているのでコピーしてもらうと良いでしょう。
出来れば毎日の勉強の最初の15分は自分で単語テストを行うと良いでしょう。
特に単語テストに向けた勉強は必要ありません。毎回、同じ単語テストを行い、1週間ごとにテストの内容を変更していけばいいでしょう。1回のテストの単語量も10~20語であれば、おそらく一週間の間に満点になることでしょう。
*もちろん、単語だけでなく「重要表現」もここで覚えていきます。
次に文法です。
最初は、これまでに学習した文法を自分でノートにまとめてみると良いでしょう。(テスト前じゃなく、時間に余裕があるならば)
中学生の文法は大きく分けると
【1年生】①be動詞、②一般動詞、③複数形 ④疑問詞 ⑤三人称単数 ⑥代名詞 ⑦現在進行形 ➇一般動詞の過去形
【2年生】①be動詞の過去形 ②過去進行形 ③未来形 ④不定詞 ⑤助動詞 ⑥動名詞 ⑦比較
【3年生】①受け身 ②現在完了 ③不定詞発展(疑問詞+to, It is ~to…) ④現在分詞・過去分詞 ⑤名詞の後置修飾 ⑥関係代名詞(主格) ⑦関係代名詞(目的格)
となります。全部で30個もないくらいでしょうか。他にも細かいものもありますが、上記のものをタイトルとして、一度自分でまとめてみると良いでしょう。
また、問題演習の中でも文法の学習は可能です。
問題の解き方の例として見てみましょう
【例題:次の日本語を英文にしましょう。】
→ 彼は私たちをどこへも連れて行ってくれませんでした。
【考え方】
まず、問題を解くときに、「単語がわからないのか」「文法がわからないのか」に注目しながら解説します。
① 主語と動詞を考えて「He」と「take」(連れていく)であることを確認します。英語は常に「主語と動詞」を中心に考えます。例えばこの時「連れていく」が「take」だとわからないなら「単語がわかならない」ことになるので、ノートなどにメモしておきます。
② 主語はHe から始まり、動詞が「take」つまり一般動詞なので、否定文ではdon'tを使うと考えます。 しかし、日本語の文を見ると「~でした」と過去の表現なので「didn't」であると、考えます。
③ ここまでで「一般動詞の否定文(過去)」から
He didn't take までが完成します。「主語」+「didn't」+「一般動詞(元の形)」ということがわからない場合は、1年生の文法(一般動詞の過去)がわかっていないことがわかります。
④ 次に今回の重要表現(ちなみに今回は2年生の9月くらいに行う内容で作っています)にでてくる「take+人+場所」で「人を場所へ連れていく」が出てきますので、これを使って欲しいのです。
すると、 He didn't take us anywhere. となります。
重要表現、us、anywhereがわからなければ、「単語がわかっていない」ということになります。
このように、問題演習をして答え合わせをする際に「単語がわからないのか」「文法がわからないのか」をしっかりと分け、単語がわからないなら、ノートにメモして次回の単語テストに入れて覚えていく必要があるでしょう。文法がわからないなら、しっかりと解説を読んで理解をしたり、ノートにまとめるなどすることが良いでしょう。
つまり、英語の勉強をするときは
「単語テスト」→「問題演習(学校の宿題でも、参考書でも何でもOK)」→「答え合わせ」→「わからなかった単語は次の単語テストに入れる」→「わからなかった文法はココで一度理解しておく」
ここまでやって1セットです。
例えば1時間勉強する、など、時間で勉強を決めると「時間が来たから答え合わせはまた明日」となります。これでは意味がありません。
「今日は時間がないから1セットだけにしよう」と、勉強を区切れるようになると、大きくその効果が変わってきます。
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